<キャスト>
ボビー・チャイルド 荒川 務
ユージーン・フォーダー 池田 英治 ピート 三宅 克典 ルイーズ 大石 眞由
ポリー・ベイカー
樋口 麻美 パトリシア・フォーダー 西内 いず美 ジミー 和泉沢 旭 ベッツィー
市川 友貴
ランク・ホーキンス 牧野公昭 ムース 荒木 勝
ワイアット 関 与志雄 マギー 千葉 まどか
アイリーン・ロス 八重沢 真美
サム 岩城 雄太 ハリー 村中 弘和 ベラ
中嶋 美音
ベラ・ザングラー 栗原 英雄 ミンゴ 大塚 俊 パッツィー
池末 絵己子 エレイン 須田 綾乃
エベレット・ベイカー 喜納 兼徳
ビリー 石野 喜一 シーラ 恒川 愛
ボビーの母 木村 不時子
パーキンス/カスタス 熊谷 崇 ミッツィー 柴田 桃子 指揮 新井 義輝
テス 有永 美奈子 ジュニア 田中 廣臣 スージー
東 裕美
<あらすじ>
第一幕
1930年代のN.Y.銀行の御曹司のボビーは、踊りに夢中で劇場に入り浸っていた。
今夜も彼は、大興行主のベラ・ザングラーに自分のタップダンスをうちこもうとするが、軽くあしらわれてしまう。
大事な跡取り息子をショーの世界から遠ざけようとした母親は、彼にネバダ州のデッドロックへ物件の差し押さえにいくよう命じる。
寂れた金鉱の町・デッドロックに着いたボビーは、町でただ一人の女性・ポリーに一目ぼれ。
ところが彼女は、ボビーが差し押さえにきた劇場のオーナーの娘だった。
彼はポリーに好かれたい一心で、ショーを上演して抵当に入っている劇場を救おうと提案する。
しかし、彼が債権者だと知ったポリーは、下心があると疑って申し出を拒絶する。
数日後、町に突然踊り子を伴ってザングラーが現れ、ポリー父子にショーの上演許可を求める。
実はそれはボビーが変装した姿だったのだが、そうとも知らないポリーたちは二つ返事で承諾。
早速町の男たちが即席のダンサーに仕立てられ練習を開始する。
ポリーは町に活気を取り戻したボビー扮する”ザングラー”に惹かれ始め、何とかしてポリーを振り向かせようとするボビーの目論見は外れてしまう。
ショー初日。観客の到着を心待ちにする住人たちの願いも空しく、やってきたのはガイドブック作りにやってきた英国人夫妻だけ。
意気消沈する”ザングラー”を、ポリーはあなたのおかげで活気が戻ったと懸命に励ます。
第二幕
その夜、気を取り直して酒場で騒ぐ人々の前に、恋しい踊り子テスを追って本物のザングラーが現れる。
偽のザングラーに化けたボビーは慌てるが、ポリーはそれに気づかず本物に熱いキスまでする始末。
これを見たボビーはショックを受け、変装したままということも忘れて、本物と共に酒をあおって倒れる。
翌朝、酒場にやってきたポリーは床に二人のザングラーがのびているのを発見し、事の次第を知る。
だが、だまされたと思ったポリーはボビーの釈明も聞かずに飛び出していく。
その頃劇場では、住人たちが集まって今後の対策を話し合っていた。
しかし互いに意地をはりあうボビーとポリーのおかげで話はまとまらず、しかも住人たちもショーの失敗ですっかり消極的になっていた。
ボビーは自分の無力を悟り、ポリーの心も知らずに一人N.Y.に帰っていく。
ところが一部始終を見ていたザングラーは、テスの気をひくために田舎劇場に投資をする決心を固める。
N.Y.に戻ったボビーは母のもとで慣れない銀行の仕事に手をつけ始めていた。
だがザングラーの劇場が売りに出されたことを知り、愛するテスのために全財産をなげうったザングラーの心意気にうたれる。
そして、自分のポリーに対する気持ちに正直に生きるためにボビーはデッドロックへ戻っていく。
ザングラーのおかげで劇場は抵当から抜け出し、今ではショーの花形となったポリー。
彼女は戻ってきたボビーを喜んで迎え、二人は華やかな舞台の上で踊りだす。
見てきましたよ。ずっと見たかったこの舞台!最高でした。心はウキウキドキドキ。最後にはこれ以上ないくらい幸せな気分に浸れました。
荒川さん扮するボビーが、ものすごく可愛かったです。お母さんに頭が上がらず、婚約者のアイリーンにもひたすら押されっぱなし。
強い酒も飲めず、小心者。でもポリーを前にすると、途端に男らしさを覗かせる。まぁ、結局ポリーの方が腕力は強いんですが。
樋口さんのポリーもキュートでした。
始めはそこらへんの男よりも逞しく、強いのですが、やはり誰か守ってくれる大事にしてくれる人が来て欲しいと願ったり、”ザングラー”に恋した後あたりからどんどん女性らしくなっていったり。
変化が見事でした。同性から見ても、好きになれる人ですvv
この舞台に出てくる人はみんな愛らしいです。みんな好きです。可愛い!!本当に!!
劇場を手に入れようと目論んでもポリーには敵わないランクとか、休暇を返上してもボビーのために協力する踊り子たちとか、テスのためにと思っても空回りし続けてしまうザングラーとか、始めは生きる屍状態だったのに踊り子たちが来た途端やる気を出す素直な男たちとか。
そして、台詞や動作が本当に面白いです。これは見ていただかなくては分かりません!!下手なお笑い芸人よりずっとスマートで笑えます。素直に笑って楽しめます。
曲もいいですよね〜
。作曲は全部”ラプソディー・イン・ブルー”で有名なジョージ・ガーシュインなんですが、軽快で、テンポが良く、知らず知らずの内に体がリズムを刻んでしまうんですよ。
歌詞も、韻や隠された意味が詰まった英語歌詞から、そのエッセンスを抜き出して日本流にアレンジしてあります。並大抵のことではないと思います。素晴らしい。
何より!特筆すべきはダンスです!!
登場人物ごとに特徴ある動きをつけているというだけですごいのに、もっとすごいのは小道具の使い方がうまい!!
振り付けは映画”プロデューサーズ”でも振りをつけているスーザン・ストローマンなのですが、彼女の手にかかればホウキも、フライパンも、ただのヒモも、トタン屋根ですらダンスのための重要な道具に変身します。いや〜。すごい。
最後に、この作品の素敵なところは「あぁ……恋っていいんだな」と思わせてくれるところです。
もうすぐ東京公演は終わってしまいますが、これからも日本各地でたくさんの人を幸せにしてくれることでしょう!!
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